13面体の賽子

最後に決めるのは自分だ。断じてサイコロではない。

着実に目の前の一歩を。:『ワン・シング―一点集中がもたらす驚きの効果』

2015年2月最大の衝撃

以前の記事で、「年間150冊以上本を読む」とのたまった仙崎だが、この本で11冊目、とペースとしては落ちるかもしれないが、自分的には順調に読み進めている。

2015年1月最大の衝撃が『嫌われる勇気』(2014年秋から予約して、やっと順番が回ってきた本)だとするならば、2015年2月の衝撃はこの本だ。

ワン・シング  一点集中がもたらす驚きの効果

ワン・シング 一点集中がもたらす驚きの効果

 

実質今年一発目となる「読後感想文」カテゴリの、トップバッターとしてこれほど相応しい本は無いと思われる。

 

1つずつ、優先順位を付けて、1つの人生を

この本は全部で4つのパートに分かれており、最初の部分で、一つのことに集中することの大切さ、一点集中が齎す絶大な効果(ドミノ効果)、1つの事柄に打ち込んだ人々の成功事例を説明し、次のパート(PART1)では、「成功」するために必要だと世間でまことしやかに噂されている内容が如何に間違っているかを述べている。PART2では、成功するための「真実」を、具体的にどうすればよいのかという点から書いており、PART3では、PART2の「真実」で書かれていた成功するための具体的な方法を踏まえた考え方やTipsが紹介されている。

何れのパートにおいても、成功するためには重要かつ肝要な、魔法のような成果をあげる「たった一つのこと」を習慣化して積み重ねていくこと、その「たった一つのこと」を見つけ出すために的を絞っていくこと、その「たった一つのこと」を実行する上で障害となることとの付き合い方、「成功」するまでに日々どれくらいの時間を「たった一つのこと」に割かねばならないか、などが丁寧且つユーモアあふれる語り口で書かれている。

そして、「成功」に必要だと(世間で噂)されている要素が無くても成功できることが裏付けと共に説明されている。私としては、この部分が衝撃的であった。確かによく言われる事柄が多かったためである。

成功に必要なのは、「あれもこれも」ではなく「1つの事柄に絞って」であったのである。

 

引き算

捨てた方がええで

つまらん感傷や 思い出話なんか

捨てな 感情も 友情も 捨てな………

捨てて 余計なモンは全部捨てて 捨てて 捨てて

最後 ”勝利”という 結晶が残るまで 捨てて

それが

「勝ち」を 目の前に ころがすんや

 

御堂筋翔

弱虫ペダル』16巻

 

弱虫ペダル 16 (少年チャンピオン・コミックス)

弱虫ペダル 16 (少年チャンピオン・コミックス)

 

 目的に即した方法で、「勝ち」という「たった一つのこと」を目指そうとしている人、というので思い出したのが、この漫画のこのキャラクターである。この漫画には他にも一つのことを突き詰めて全力でやり抜く、というキャラクターが多いが、彼のこの台詞は何とも刺さるものである。

 

仙崎は好奇心旺盛な方であり、没頭し始めると結構長時間集中して物事に取り組む(また、取り組める環境に現在は居る)が、重要かつ根本的な「一つのこと」を見つける時点で手間取ることや、そもそも重要な一つの物事に全力で取り組むために必要な意志の力を無駄に使ってしまうことが多かった。どのようにしてその最も大切な「一つのこと」を探し出すのか、如何にしてそれに取り組むのか、が書かれたこの本を読み、日々、「一つのこと」に全力で取り組んでいきたい。