13面体の賽子

最後に決めるのは自分だ。断じてサイコロではない。

三上 100日ブログカウントダウンマラソン44日目

馬上、枕上、厠上

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)




この本で、「三上」という言葉が紹介されている。(他にも三多、三中という言葉も紹介されているが、これはまた別の機会に)

何かアイデアを思いつきやすい場所について、中国の欧陽修という人が残した言葉であるらしい。
馬上とは、まんま字の如く馬に乗っている時、今でいうと車や電車、自転車に乗っている時になるのだろうか。
枕上は頭を枕の上に置いている状態、謂わば布団に入っている時である。
厠上はトイレに入っている時ということになる。

言われてみればそれはわかる気がする。自転車に乗っている時や電車に乗っている時にレポートのネタを思いつくことは良くあるし、布団に入っている時に結構くだらないかもしれないが、何かに使えそうなことを思いついてそのまま寝てしまい、朝になったら忘れているということもある。トイレの中は小宇宙といっても差し支えないような気がする。

問題は、思いついたネタを如何に迅速かつ正確に記録できるようなシステムを作り上げるかだ。

電車の中は余程の満員電車でもない限り携帯電話を取り出してメモしたり、持っていた紙に書いたりすることができる。トイレの中も同様で、予め紙を備え付けておくか(別の紙も無ければ困るので幾つか備え付けておくことをお勧めする)、携帯電話のメモ機能を使えば問題ない。

問題は自転車に乗っている時と布団の中に入っている時である。自転車に乗っている時にアイデアを思いついてもすぐにメモできる場合ばかりではない気がする。一旦自転車を停めている間にアイデアが雲散霧消してしまうこともあるし、そもそも自転車を急に停められる場合ばかりでもない。アイデアを思いついて書き留めようとしたら事故った、などは偉人列伝とかでもない限り笑えない。自転車にメモを備え付けるということも考えたが、その場合でも一度自転車を停めなければならない。かなり難しい問題だと思う。
自転車問題に比べると布団の中はまだマシかもしれないが、メモとペンを用意しても寝ぼけているが故に何を書いているかわからないような状態に陥ることがある。

自転車の場合は「如何にしてメモを取りやすくするか」、布団の中の場合は「如何に自分がちゃんとメモをとるか」が問題だ。前者は環境の問題、後者は自分が問題になっている。

何れにせよメモをとるのが困難な状況ほどアイデアが思いつきやすいのは確かだ。もしかしたら記憶に残すのが難しい状況だからこそ何かを思いつきやすいのかもしれない。思いつく側からすると迷惑な話だが。

44日目。